クリニックのホームページ制作|医療広告ガイドラインの注意点と費用相場

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「クリニックのホームページを作り直したい。
でも、医療って広告のルールが厳しいと聞くから、何をどこまで載せていいのか分からない」——開業医・歯科医の先生方から、弊社が最初によくいただくご相談です。

実際、医療機関のホームページには一般の会社サイトにはない「医療広告ガイドライン」というルールがあります。
しかも2017年(平成29年)の医療法改正で、それまで規制の外にあったクリニックのウェブサイトも広告規制の対象に加わりました(2018年6月施行)。
知らずに「絶対安全」「満足度98%」「ビフォーアフター写真」などを載せると、行政指導や是正命令の対象になりかねません。

本記事では、クリニック・歯科のホームページ制作で押さえるべき医療広告ガイドラインの注意点を、厚生労働省の指針に沿って整理します。
あわせて、ルールを守りながら患者さんに選ばれるための要素と、費用の目安までを制作現場の視点で解説します。

この記事でわかること
  • クリニックのHPは2017年改正で医療広告規制の対象になっており、ガイドライン遵守が大前提。
  • 禁止される広告の6類型(虚偽・比較優良・誇大・公序良俗・体験談・術前術後写真)の具体例。
  • HPで詳しい情報を載せるための「限定解除の4要件」と、自由診療で明示すべき事項。
  • 患者に選ばれるための要素(スマホ対応・予約導線・写真)と、制作費用のざっくりした目安。

本記事の執筆者
ホームページ制作担当の執筆者・高橋丈太郎|中小企業のホームページ制作とWeb集客を支援する代表取締役

執筆者|高橋 丈太郎

株式会社SORAQ|代表取締役

株式会社SORAQ代表取締役。「成果につながるホームページ制作」をテーマに、中小企業のホームページ制作とWeb集客を数多く支援してきました。

「ホームページ制作担当」では、制作現場で培った経験をもとに、中小企業の経営者・ご担当者がそのまま実践できるホームページ制作とWeb集客のノウハウを、わかりやすく執筆しています。
(詳しくは代表挨拶をご覧ください)

目次

クリニックのHPは医療広告ガイドラインの対象なの?

結論として、クリニック・歯科のホームページは医療広告規制の対象であり、医療広告ガイドラインの遵守が制作の大前提です。
一般の会社サイトと同じ感覚で作ると、思わぬところでルール違反になります。

根拠は医療法(昭和23年法律第205号)です。
広告規制の中心は法第6条の5にあり、2017年(平成29年)の医療法改正で、それまで規制対象外だった医療機関のウェブサイトも広告規制の対象に追加されました(2018年6月施行)。
「ホームページは患者が自分で見に来るものだから広告ではない」という従来の整理が、改められたわけです。

そもそも医療広告に「該当する」かどうかは、次の2つの要件を両方とも満たすかで判断されます。

要件内容
①誘引性患者の受診等を誘引する意図があること
②特定性医師名・医療機関名や、病院・診療所の名称が特定できること

<small>出典:厚生労働省「医療広告ガイドライン(医療法第6条の5に基づく指針)」</small>

ここで注意したいのは、ページに「これは広告ではありません」と書いても、院名・住所・電話番号・URLなどから医院が特定できれば、実質的に広告と判断される点です。
クリニックのHPはまさにこの2要件を満たすため、原則として広告規制がかかると考えてください。

なお、虚偽広告などに対しては中止命令・是正命令が出され、従わない場合は「6月以下の懲役又は30万円以下の罰金」等の罰則が定められています(罰則の内容はリサーチ時点のガイドライン本文記載値)。

担当・髙橋

「他院も普通に載せてるから大丈夫でしょう?」というお声をよくいただきます。
ですが、他院が載せている=合法、ではありません
厚労省は民間委託と一般通報でHPを監視しており(医療機関ネットパトロール)、誰でも通報できる仕組みです。
「みんなやっている」を基準にすると、いざ指導が来たときに困るのはご自身です。

法令・制度は改正されることがあるため、最新の運用は必ず公式(厚労省の最新版ガイドライン・事例解説書)や、医療広告に詳しい専門家にご確認ください。

医療広告ガイドラインで気をつける点は?

結論として、特に注意すべきは「虚偽・比較優良・誇大・公序良俗違反・体験談・術前術後写真」の6つの禁止類型と、HPで詳しい情報を載せるための「限定解除の要件」です。
順に見ていきます。

禁止される広告の6類型

医療法第6条の5や医療法施行規則で禁止されている主な類型と、ガイドラインに挙げられた具体例を整理します。

類型NGになる例(ガイドライン記載例より)
虚偽広告「絶対安全な手術です」「必ず成功します」/加工・修正した術前術後写真/根拠不明の「○%の満足度」
比較優良広告「日本一」「No.1」「最高」等の最上級表現/「著名人も当院で治療を受けています」
誇大広告「比較的安全な手術です」(何と比較か不明)/撮影条件を変えて効果を強調する写真
公序良俗違反わいせつ・残虐な図画/差別を助長する表現
体験談自院HPに、誘引目的で載せる患者の主観的な治療体験談
術前術後写真説明が不十分で患者を誤認させるおそれのあるビフォーアフター写真

<small>出典:厚生労働省「医療広告ガイドライン」「ウェブサイト等の事例解説書」</small>

意外と見落とされがちなのが体験談です。
たとえ広告可能な範囲の内容でも、医療機関が自院サイトに誘引目的で載せる患者・家族の主観的な体験談は禁止されています。
一方で、医院が費用負担や便宜を図っておらず、患者が個人で運営するブログや第三者の口コミサイトに書いた体験談は、誘引性が認められなければ広告には当たりません。
ただし、それを医院のHPに転載すると誘引性が生じやすく、禁止対象になりやすいので注意してください。

なお、ガイドラインや事例解説書では、「期間限定◯%OFF」「初回無料」のように費用を強調して受診をあおる表現も問題視されています。
これらは誇大広告等に当たり得るため、料金まわりの表記も慎重に扱うのが安全です。

担当・髙橋

「最上級表現は、客観的に本当でもNG」という点は、特に歯科や美容系で引っかかりやすいポイントです。
仮に何らかの調査で1位だったとしても、「地域No.1」「最高の治療」といった書き方は比較優良広告に該当します。
クリニックのHPでは、数値や事実を「淡々と」「誇張せず」書く姿勢が安全です。

ビフォーアフター写真と「限定解除」って何?

術前術後(ビフォーアフター)写真は、説明が不十分だと誤認のおそれありとして禁止されますが、条件を満たせば掲載できる場合があります。

ガイドラインでは、術前・術後の写真に「通常必要とされる治療内容・費用等」と「主なリスク・副作用等」の詳細な説明を付した場合は、禁止対象(誤認させる写真)に当たらないとされています。
ただし、説明を別ページにリンクで飛ばす、利点より極端に小さい文字で載せる、といった形式は認められません。

そして、患者が自ら求めて入手するHPなどでは、次の4要件をすべて満たした場合に、広告可能事項以外の情報も掲載できます(これを「限定解除」と呼びます。
③④は自由診療について情報提供する場合に限る)。

限定解除の要件内容
医療の適切な選択に資する情報で、患者が自ら求めて入手する情報を表示するサイト等であること
内容を患者が容易に照会できるよう、問い合わせ先(電話・Eメール等)を明示すること
自由診療の「通常必要とされる治療内容・費用等」を情報提供すること
自由診療の「主なリスク・副作用等」を情報提供すること

<small>出典:厚生労働省「医療広告ガイドライン」(医療法施行規則第1条の9の2)</small>

ここで絶対に勘違いしてはいけないのが、限定解除をしても、虚偽・比較優良・誇大・公序良俗違反・体験談・誤認させる術前術後写真の禁止は解除されないという点です。
これらは限定解除と無関係に、常に禁止です。
また、リスティング広告など費用を払って表示させたものは「自ら求めて入手する情報」に当たらず、限定解除の対象外とされています。

自由診療で明示すべき事項は?

自由診療(保険給付の対象とならない治療)を紹介する場合は、治療名や費用だけを載せて患者を誘引してはならず、次を分かりやすく提供する必要があります。

  • 通常必要とされる治療内容
  • 標準的な費用(明確でなければ最低〜最高金額の範囲。発生頻度の高い追加費用を含む)
  • 治療期間および回数
  • 主なリスク、副作用等

ホワイトニングやインプラント、自費の審美治療などをHPで案内する歯科・クリニックは、この4点をセットで載せることが事実上の前提になります。

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患者に選ばれるクリニックHPの要素は?

結論として、ルールを守ったうえで患者さんに選ばれるには、「スマホ対応・予約導線・写真・診療内容の分かりやすさ・アクセス情報(MEO)」の5点が要になります。
ガイドラインを守ることと、選ばれることは両立できます。

スマホ対応と予約の導線はなぜ大事?

クリニックを探す患者さんの多くは、痛みや不安を抱えながらスマホでその場で検索します。
スマホで見たときに文字が小さい、電話番号がタップできない、というだけで離脱されてしまいます。

そのうえで、「電話予約」「Web予約」への動線を、各ページから最短2タップで届く位置に置くことが重要です。
診療時間・休診日・初診の流れまで分かれば、患者さんの「行ってみよう」のハードルがぐっと下がります。

担当・髙橋

クリニックのHPは、待合室の延長だと考えると分かりやすいです。
初めて来る方は「ここで合っているかな」「こわくないかな」と不安です。
院内の雰囲気、先生やスタッフの顔、診療の流れが見えるだけで安心して扉を開けられます。
豪華なデザインより、「行く前の不安をどれだけ減らせるか」が選ばれる分かれ目です。

写真と診療内容はどう見せる?

院内・スタッフ・設備の実写の写真は、安心感に直結します。
ここで前述のとおり、加工・修正した術前術後写真や、誤認させる写真は使えません。
使うのは「院内の様子」「スタッフの雰囲気」といった、ルールに抵触しない写真が中心になります。

診療内容は、専門用語をかみ砕き、「どんな症状の人が・何のために受ける治療か」を患者目線で書くと伝わります。
自由診療を載せる場合は、前章の4点(内容・費用・期間回数・リスク)をあわせて明示します。

アクセス情報とMEO(地図検索)対策は?

地域のクリニックは、「地域名+診療科」での検索やGoogleマップ経由の来院が多いのが特徴です。
住所・最寄り駅・駐車場・地図を分かりやすく載せ、Googleビジネスプロフィール(地図検索=MEO)を整えることで、近隣の患者さんに見つけてもらいやすくなります。

なお、ここで挙げた要素は業種を問わず共通する部分も多くあります。
集客全般の考え方は、ホームページで集客する方法MEO対策の基本もあわせてご覧ください。

クリニック・歯科のHP制作費用の目安は?

結論として、クリニック・歯科のホームページはコーポレートサイト(会社の公式サイト)の相場が目安で、小規模(数ページ)で〜50万円、診療内容まで充実させた中規模で50万〜300万円が一つの目安です。
予約機能などを加えると、その分上振れします。

クリニックのHPは、医療広告ガイドラインに沿った原稿チェックや、診療科ごとのページづくりが必要になるぶん、一般的な会社サイトと同じか、やや手がかかる傾向があります。
Web予約システムの導入や、自由診療ページの整備などを加えると費用は上がります。

規模の目安費用感の目安
小規模(診療案内・アクセス中心の数ページ)〜50万円
中規模(診療内容・症状別ページ・スタッフ紹介まで充実)50万〜300万円
予約機能・自由診療ページ等を充実上記に上乗せ

<small>出典:弊社の発注相場の整理(コーポレートサイト相場に準拠)。
実際の金額は仕様・地域で変動します。
</small>

担当・髙橋

予算を考えるときは「いくらでできますか?」より、「医療広告ガイドラインのチェックは対応範囲に入っていますか?」と確認するのがおすすめです。
安い見積もりは原稿のリーガルチェックが含まれていないことがあり、後から自院で全部直す羽目になるケースを弊社でも見てきました。
対応範囲をそろえて比較することが、結果的に安く・安全に仕上げるコツです。

金額の具体的な内訳や、なぜ会社によって見積もりが大きく変わるのかは、ホームページ制作の費用相場コーポレートサイト制作の費用相場で詳しく解説しています。
公開後にかかるホームページの維持費もあわせて確認しておくと、トータルの予算が見えてきます。

弊社でも、目的・予算に応じた料金プランをご用意しています。
「自院の場合いくらが適正か」「この表現はガイドライン的に大丈夫か」を確認したい方は、無料相談で目安だけ聞いていただくことも可能です。

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まとめ:ルールを守ったうえで「選ばれる」HPに

  • クリニック・歯科のHPは2017年改正で医療広告規制の対象。広告該当の2要件(誘引性・特定性)を満たすため、ガイドライン遵守が大前提。
  • 禁止される主な類型は虚偽・比較優良・誇大・公序良俗違反・体験談・術前術後写真の6つ。「絶対安全」「No.1」「満足度○%」「期間限定◯%OFF」などは原則NG。
  • 詳しい情報やビフォーアフター写真は、限定解除の4要件を満たす場合に掲載可。ただし禁止類型の解除はされない。自由診療は内容・費用・期間回数・リスクの明示を。
  • 選ばれるにはスマホ対応・予約導線・実写の写真・分かりやすい診療内容・MEOが要。費用はコーポレート相場が目安で、予約機能等で上振れ。
  • 制度・法令は改正されるため、最新の運用は必ず公式(厚労省ガイドライン)や専門家に確認を。

クリニックのHP制作に関するよくある質問

ホームページに患者さんの口コミ(体験談)を載せてもいいですか?

自院のHPに、受診を誘引する目的で患者・家族の主観的な治療体験談を載せることは、医療広告ガイドラインで禁止されています。
一方、医院が費用負担や便宜を図っておらず、患者が個人で書いた口コミサイトやSNSは、誘引性が認められなければ規制対象外です。
最新の取り扱いは公式や専門家にご確認ください。

ビフォーアフター(術前術後)写真は絶対に使えないのですか?

「絶対NG」ではありません。
通常必要な治療内容・費用、主なリスク・副作用等の詳細な説明を適切に付し、限定解除の要件を満たす場合は掲載できることがあります。
ただし加工・修正した写真や、説明を別ページに飛ばす・極端に小さく載せる形式は認められません。
判断に迷う場合は専門家への確認をおすすめします。

クリニックのHP制作は、医療に詳しくない会社に頼んでも大丈夫ですか?

制作自体は可能ですが、医療広告ガイドラインのチェック体制があるかは必ず確認してください。
原稿のリーガルチェックが対応範囲に入っていないと、公開後に自院で修正対応が必要になることがあります。
見積もり比較の観点は制作会社の選び方も参考になります。

<small>参考:厚生労働省「医業若しくは歯科医業又は病院若しくは診療所に関する広告等に関する指針(医療広告ガイドライン)」/同「医療広告規制におけるウェブサイト等の事例解説書」/同 医療広告ガイドラインに関するQ&A。
本記事は2026年6月時点の情報をもとに作成しています。
制度・法令は改正される場合があるため、最新の運用は公式情報および医療広告に詳しい専門家にご確認ください。
</small>

本記事の監修者
ホームページ制作担当の監修者・川人大展|ホームページ制作とSEO対策・Web集客の専門家

監修者|川人 大展

株式会社SORAQ|Webディレクター・SEOコンサルタント

ホームページ制作会社のWebディレクター・SEOコンサルタントとして、
中小企業のホームページ制作とSEO対策・Web集客の支援に従事。

「ホームページ制作担当」では、ホームページ制作やSEO対策、Web集客に関する記事を専門的な観点から監修し、最新の検索エンジン動向とWebマーケティングの実務を踏まえた、正確で信頼できる情報発信を支えています。

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