
店舗が2つ、3つと増えてくると、Googleビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス)の管理が一気に煩雑になります。
「店舗ごとにアカウントを作ってしまい、誰がどれを管理しているのか分からない」「本部で営業時間を変えたいのに、店舗ごとにログインし直すのが面倒」「店舗任せにしたら口コミ返信が止まっていた」——こうした悩みは、多店舗・複数拠点を持つ企業の多くが通る道です。
結論を先にお伝えすると、複数店舗のGoogleビジネスプロフィールは「ビジネス拠点グループ」という公式機能でひとつにまとめて一括管理でき、さらに「本部が標準化・一括更新を担い、店舗が現場の投稿・口コミ返信を担う」という役割分担を設計することで、品質と効率を両立しやすくなります。
同一ビジネスの10店舗以上なら一括確認(バルク確認)も使えます。
この記事では、ビジネス拠点グループの仕組みと作り方、権限(役割)の正しい割り当て方、本部と店舗の役割分担の具体例、そして多店舗MEOで重要なNAP統一までを、Google公式ヘルプの2026年6月時点の情報をもとに整理します。
- ビジネス拠点グループは複数のビジネスプロフィールを一括管理できる公式機能で、変更の一括適用と権限共有ができます
- 役割は「メインのオーナー」「オーナー」「管理者」の3層で、ユーザー追加削除とプロフィール削除はオーナーのみ可能です
- 本部は情報統一と一括更新、店舗は投稿と口コミ返信という役割分担が多店舗運用の基本形です
- 同一ビジネスの10店舗以上はスプレッドシートによる一括確認が利用でき、店舗コードとNAPの記入が必要です

執筆者|高橋 丈太郎
株式会社SORAQ|代表取締役
株式会社SORAQ代表取締役。「成果につながるホームページ制作」をテーマに、中小企業のホームページ制作とWeb集客を数多く支援してきました。
「ホームページ制作担当」では、制作現場で培った経験をもとに、中小企業の経営者・ご担当者がそのまま実践できるホームページ制作とWeb集客のノウハウを、わかりやすく執筆しています。
(詳しくは代表挨拶をご覧ください)
複数店舗のGoogleビジネスプロフィールは一括管理できる?
複数店舗のビジネスプロフィールは「ビジネス拠点グループ」機能でひとつにまとめ、変更の一括適用や権限の共有ができます。
ビジネス拠点グループ(英語: Business group/旧称: ロケーショングループ)とは、Google公式ヘルプによれば「組織またはユーザーグループによって一括管理されるビジネスプロフィールのグループ」です。
複数の店舗プロフィールを一つの単位として整理でき、グループ内のビジネス情報に対して変更を一括適用したり、複数のメンバーでアクセス権限を共有したりできます。
多店舗運用でやりがちな失敗が、店舗ごとに別々のGoogleアカウントでプロフィールを作ってしまうことです。
これをやると、本部が全店舗を横断して見ることができず、退職した担当者のアカウントに管理権限が残ったままになる、といったトラブルが起きやすくなります。
ビジネス拠点グループで束ねておけば、本部のビジネスプロフィールマネージャー(business.google.com)から全店舗を把握しやすくなります。
すでに店舗ごとにバラバラのアカウントで作ってしまっている場合でも、後からビジネス拠点グループへ「移管」できます。
最初に全体設計をしてから店舗を増やすのが理想ですが、途中からの整理も可能です。
参考: ビジネス拠点グループについて(Google ビジネス プロフィール ヘルプ)

ビジネス拠点グループでできること・できないことは?
ビジネス拠点グループでは情報の追加・移管・一括適用ができますが、投稿や口コミ返信の「内容」までを一括で自動化することはできません。
ここを誤解すると運用設計を間違えます。
一括でできる範囲と、店舗単位で人の手が必要な範囲を分けて理解しておきましょう。
| 作業 | 一括(本部)でできるか | 補足 |
|---|---|---|
| 新規ビジネス情報の追加 | できる | グループに店舗を追加 |
| 既存情報の他グループへの移管 | できる | 組織再編やエリア分割に対応 |
| 営業時間・属性などの変更 | 一括適用が可能 | 全店共通項目に有効 |
| ユーザー権限の付与 | できる | 役割を指定して招待 |
| 10店舗以上の確認(バルク確認) | できる | 同一ビジネスが条件 |
| Google投稿の作成 | 店舗単位が基本 | 内容は店舗ごとに作成 |
| 口コミへの返信 | 店舗単位 | 個別対応が基本 |
つまり、情報の整備・標準化は本部が一括で、現場の発信は店舗が個別にという分担が、機能の制約からも自然な形になります。
Google公式ヘルプでも、グループでまとめてできるのは登録・確認・権限付与などで、登録後の日々の運用は権限を持つ各ユーザーが行う前提で設計されています。
- 「一括管理=投稿も口コミ返信も自動でまとめてできる」という意味ではありません
- 投稿や返信の中身は店舗ごとの状況に合わせて人が作る必要があります
- 過度な自動化や同一文面の量産は、口コミ返信ではかえって信頼を下げかねません
権限(役割)はどう割り当てればいい?
役割は「メインのオーナー」「オーナー」「管理者」の3層で、ユーザーの追加削除とプロフィール削除はオーナー以上だけが行えます。
多店舗運用で事故が起きやすいのが権限設計です。
Google公式ヘルプにもとづき、各役割でできることを整理します。
| 役割 | ユーザー追加・削除 | プロフィール削除 | 情報編集・投稿・口コミ返信 |
|---|---|---|---|
| メインのオーナー | できる | できる | できる |
| オーナー | できる | できる | できる |
| 管理者 | できない | できない | できる |
メインのオーナーはプロフィール全体を統括する立場で、1つのプロフィールにつき1人だけ設定できます。
オーナーは他のユーザーの追加・削除やプロフィール自体の削除まで行える権限です。
管理者(旧称: サイト管理者)は、情報編集・口コミ返信・投稿・分析情報のダウンロードなどオーナーとほぼ同じことができますが、ユーザーの追加削除とプロフィール削除はできません。
多店舗での推奨パターン
- 本部の責任者: オーナー(全体統括・権限の付与と剥奪を担当)
- 本部の運用担当・代理店: 管理者(日常運用と一括更新)
- 各店舗のスタッフ: 管理者(自店の投稿・口コミ返信)
店舗スタッフには「管理者」を割り当てるのが基本です。
店舗スタッフにオーナー権限を渡すと、退職時に権限が残ったり、誤ってプロフィールを削除したりするリスクが生じます。
担当・髙橋担当・髙橋です。
引き継ぎでいちばん困るのが「前任者の個人Googleアカウントがメインのオーナーのまま連絡が取れない」パターンです。
メインのオーナーは、会社の代表アカウントや本部の管理用アカウントに置くことをおすすめします。
参考: ユーザーの役割について(Google ビジネス プロフィール ヘルプ)
本部と店舗で役割分担はどう設計する?
本部は情報の標準化と一括更新を担い、店舗は現場ならではの投稿と口コミ返信を担う、という分担が多店舗運用の基本形です。
「店舗に任せきり」も「本部が全部抱える」も、どちらも失敗しやすいパターンです。
前者は更新が止まり品質がばらつき、後者は本部がパンクして現場感のない投稿になりがちです。本部主導の標準化と、店舗ごとの現場運用を組み合わせるのが要点です。
本部が担う役割
- NAP(店名・住所・電話)とカテゴリ、属性の統一ルール策定
- 全店共通の営業時間変更・臨時休業などの一括適用
- ブランドガイドライン(写真の基準・投稿トーン・禁止表現)の整備
- 口コミ返信のテンプレートと炎上時のエスカレーション手順の用意
- 各店のインサイト(表示回数・経路検索など)の横断モニタリング
店舗が担う役割
- 自店のメニュー・商品・イベントなどのGoogle投稿
- 自店に届いた口コミへの返信(本部テンプレを土台に現場で調整)
- 店内・スタッフ・実際の様子が伝わる写真の追加
- 現場で気づいた情報の誤り(営業時間・混雑など)の本部への共有
役割分担を文書化し、「誰が・何を・いつまでに」を決めておくと運用が定着しやすくなります。
投稿や写真の更新は止まると効果が落ちやすいため、頻度の目安(例: 投稿は週1〜2回)をルール化しておくと続きやすくなります。
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多店舗で重要な「NAP統一」とは?
NAP統一とは、全ての店舗の店名・住所・電話番号の表記を媒体間で揃えることで、これが多店舗MEOの土台になります。
NAPはName(店名)・Address(住所)・Phone(電話番号)の頭文字です。
多店舗展開では、Googleビジネスプロフィールだけでなく、自社サイトの店舗ページ、ポータルサイト、SNSなど、店舗情報が載る場所で表記を揃えておくことが大切です。「丁目」と「-」の混在、ビル名の有無、株式会社の前株後株といった細かな揺れが積み重なると、Googleが「同一店舗」と認識しづらくなり、地図表示で不利になりやすいといわれます。
| 項目 | 揺れやすい例 | 統一の考え方 |
|---|---|---|
| 店名(Name) | 「○○店」「○○支店」の混在 | 正式名称をルール化し全店共通フォーマットに |
| 住所(Address) | 「1-2-3」と「一丁目2番3号」 | 表記ルールを1つに固定し全媒体へ展開 |
| 電話(Phone) | 本部代表とローカル番号の混在 | 各店のローカル番号を基本に統一 |
多店舗の場合、本部が「表記ルール表」を1枚作り、それを全店舗・全媒体に展開するのが効率的です。
新店オープン時もこのルール表に沿って登録すれば、最初から揺れが生まれにくくなります。
弊社が制作・支援した中小企業のサイトでも、店舗ページのNAP表記を自社サイトとGoogleビジネスプロフィールで揃える作業は、多店舗案件で実施しています(当社調べ/2026年6月時点)。
自社サイト側の店舗ページ整備とあわせて行うと相乗効果が出やすく、施工事例は制作実績でご覧いただけます。
MEO全体の基礎はMEO対策とは何かを基礎から解説した記事、地域での上位表示の考え方はローカルSEOの実践ガイドで詳しく扱っています。
10店舗以上はどう一括登録・確認する?
同一ビジネスの店舗が10店舗以上ある場合は、スプレッドシートによる一括(バルク)確認を利用でき、店舗コードとNAPの記入が必要です。
Google公式ヘルプによると、バルク確認(一括確認)は「同じビジネスの10件以上の店舗」をGoogleマップや検索などで管理する権限を確立するための仕組みです。
9店舗以下では使えず、その場合は店舗ごとに確認を進めます。
一括確認の大まかな流れ
- ビジネスプロフィールマネージャーにログインする
- 「ビジネスを追加」から「ビジネスをインポート」を選び、スプレッドシートをアップロードする
- 公式テンプレートに全店舗の情報を記入する(店名・住所・電話・カテゴリ・営業時間など)
- 各店舗に固有の店舗コード(ビジネスコード)を割り当てる
- アップロード後、確認(バルク確認)リクエストを別途送信する
注意したいのは、スプレッドシートをアップロードしただけでは確認リクエストは送られないという点です。
Google公式ヘルプも「スプレッドシートのアップロードでは確認リクエストは送信されない」と明記しており、アップロードと確認リクエストは別の操作なので、両方を行う必要があります。
また、各店舗には固有の店舗コードが必要で、これが重複すると正しく登録できません。
- 一括確認は「同一ビジネスの10店舗以上」が条件で、別ブランドの寄せ集めには使えません
- アップロード=確認完了ではなく、確認リクエストの送信が別途必要です
- 審査には時間がかかる場合があり、住所やカテゴリの不備があると確認が遅れることがあります
参考: ビジネスプロフィールを一括で確認する(Google ビジネス プロフィール ヘルプ)
予算・体制に合わせた依頼先の選び方
多店舗のビジネスプロフィール運用は、本部側の体制と予算によって最適な進め方が変わります。
ここは読み飛ばしていただいて構いませんが、外部に依頼する場合の目安として弊社のプランをご紹介します。
- まず自社サイトと店舗ページの土台から整えたい: ベーシックプラン
- 店舗ページ・NAP整備・運用ルール作りまで含めて任せたい: スタンダードプラン
- 多店舗向けのサイトと運用設計をまとめて: ハイグレードプラン
- 初期費用を抑えて成果に応じて支払いたい: 成果報酬型プラン
どのプランが合うか分からない場合は、店舗数と現状を伺ったうえでご提案します。
まずはお問い合わせからお気軽にご相談ください。
まとめ:複数店舗のGoogleビジネスプロフィール運用の要点
- 複数店舗は「ビジネス拠点グループ」でまとめると、変更の一括適用と権限共有ができ、横断管理がしやすくなります
- 役割は「メインのオーナー」「オーナー」「管理者」の3層で、店舗スタッフには管理者を割り当てるのが安全です
- メインのオーナーは1人だけで、会社・本部の管理用アカウントに置くのが望ましい運用です
- 本部は標準化と一括更新、店舗は投稿と口コミ返信、という役割分担が基本形です
- NAP統一は多店舗MEOの土台で、本部が表記ルール表を作り全店・全媒体へ展開します
- 同一ビジネスの10店舗以上はスプレッドシートで一括確認でき、店舗コードとNAPの記入が必要です
多店舗のGoogleビジネスプロフィール運用に関するよくある質問
- 店舗ごとにアカウントを分けて作ってしまいました。後から統合できますか?
-
はい、ビジネス拠点グループへの移管で後から束ねられます。
本部のアカウントを軸に各プロフィールを移し、横断管理できる形に整理しましょう。 - 店舗スタッフにはオーナーと管理者のどちらを付与すべきですか?
-
管理者が基本です。
管理者なら投稿や口コミ返信はできますが、ユーザー追加削除やプロフィール削除はできず、退職時の権限事故を防ぎやすくなります。 - 投稿や口コミ返信も本部から一括でできますか?
-
いいえ、投稿の作成や口コミ返信は店舗単位の対応が基本です。
一括でできるのは情報の追加・移管・一括適用・権限付与などで、発信の中身は個別に作ります。 - 一括確認は何店舗から使えますか?
-
同一ビジネスの10店舗以上から使えます。
9店舗以下は対象外で、店舗ごとに確認します。
スプレッドシートに店舗コードとNAPを記入して進めます。
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監修者|川人 大展
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ホームページ制作会社のWebディレクター・SEOコンサルタントとして、
中小企業のホームページ制作とSEO対策・Web集客の支援に従事。
「ホームページ制作担当」では、ホームページ制作やSEO対策、Web集客に関する記事を専門的な観点から監修し、最新の検索エンジン動向とWebマーケティングの実務を踏まえた、正確で信頼できる情報発信を支えています。
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